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RIP John Wetton






自宅で何気なく見ていたYou Tube。
目に留まったタイトルに愕然とした。

「RIP john wetton」


大げさに言うと、しばらく固まってしまった。






好きなミュージシャンは沢山いる。

そんな中で、強いて一人に絞れと言われれば、僕は迷い無く「ジョン・ウエットン」と答える。
ジョンウエットン





僕が生まれて初めて買った洋楽アルバムは「キング・クリムゾン」だ。
ベストアルバムを買った。

ビートルズの事は良く知らない。
ただ、ロックの表現力が彼らによって昇華されたのだろうと想像する。
けれど、それは永遠ではなかった。

ビートルズのアルバム「アビーロード」がブリティッシュチャートの1位に君臨していた時、どこからとも無く現れたのがキング・クリムゾンだった。

行き詰まりを漂わせていたビートルズに対し、ドラマチックで叙情的、かつ幻想的な表現で当時のシーンを席巻し、デビューアルバムはビートルズをチャート1位から引き摺り下ろしたと聞く。

タイトルは「クリムゾン・キングの宮殿」
キングクリムゾン


その世界観は「物語的」

詩的、文学的、演劇的、実験的な表現をロックに取り入れた手法は、クリムゾンの登場でロックシーンに広がって言った。
そしてビートルズの時代は終わった。






ジョン・ウエットンはそんな新しい時代を切り開いたキングクリムゾンのベース兼ヴォーカルを担当していた。
デビュー当時のヴォーカルは違う人物(グレッグ・レイク)だったが、僕にはジョン・ウエットンの歌声が心地よかったし、何より彼が在籍していた当時のキング・クリムゾンは、終わりを告げようとしていたビートルズ同様に、終焉の匂いを漂わせていて耽美だった。

僕が買ったベストアルバム内に収録されていた「Starless and Bible Black(星ひとつ無い聖なる暗黒)」という曲を聴いた時、言いようの無い心地よさがあった。
スターレス


ロックというのは、こんなにも表現に奥行きがあるものなのか?


なんて、気取った衝撃を受けた。
これと同時に、曲とヴォーカルがマッチングすると、これほどまで表現力が増すものなのか、、、とも。


ここから僕は、キング・クリムゾンではなく、ジョン・ウエットを追いかける事になった。






ある時期のロック雑誌などを読むと、大概においてジョン・ウエットンを批判する誰かのインタヴューや、取り扱い記事が多い。

「僕はそんなに罪かな?(笑)」


本人はそんな評判を認識していたようで、何かのインタビュー記事にそんな事を言っていた。
何をもって批判を浴びていたのかといえば、彼の作る音楽が極めて「解りやすく」「親切」で、そして「耽美的」な曲だった事。

キングクリムゾン時代、テクニカルなベースと叙情的なヴォーカルを披露していたが、彼は複雑で前衛的なサウンドではむしろ表現できない世界があると捉えるようになっていた。

彼を知る古の人たちは、彼に期待するものが違ったようだった。
よりテクニカルで前衛的、より演劇的で詩的、そんな万人のものではない音楽を期待していた。

けれど彼はポップな曲と前衛的な曲の境界線を取り払う事に終始する。

彼の二つ名は「ギター(ベース)を持った渡り鳥」(爆笑)

こうして彼は、キングクリムゾン解散後、彼の理想とするロックを表現するために、留まる事の無いバンドめぐり人生を開始する。
僕がジョンウエットンを「追いかける」ことになったと書いたのはこういう事情だった。




キング・クリムゾン以降彼が参加したバンドは以下になる。

・ハードロックのパイオニア「ユーライア・ヒープ」
U-H



・即興性とロマンチックな楽曲を主体とした「U・K」
UK.jpg


・本人曰く「アルバイト」で参加・・ディープパープルの前座がきっかけでデヴューとなった「Wishbone Ash」
W-A.jpg


・彼の求める音楽の一つの到達点であり、耽美サウンドの集大成である「ASIA」
ASIA.jpg

・ちょっと遊び心も披露した「Wetton / Manzanera」
W-M.jpg

・メロディアスから少し距離をとり、若干の複雑さを加えなおして表現を続けた「Icon」
Icon.jpg


これらジョンウエットンが主体となるバンドやプロジェクトとは別に、ロキシーミュージックやブライアン・フェリーバンド、日本のバンドでイギリスで人気のVOW・WOWなど、渡り鳥の通り名に恥じない転々ぶりを発揮。

ソロでも事前に三部作と言い切り、実際に貫徹した連作をリリース
画像はその中のひとつ「アークエンジェル」
aa.jpg


もう、だんだん書くのが億劫になってきた(笑)





これはあくまでも僕の身勝手な見解。

彼の手法の一つに「3分で曲を終わらせる」がある。

より奥行きのある表現を試みる場合、なにかと1曲が長くなる傾向があった。
彼の参加していたキング・クリムゾンはまさにそれであったが、複雑さを排除し解りやすさに美しさを追加した彼は、曲の構成をシンプルにする「制限」を加えて作り上げている。

ジョン・ウエットンのこの前提手法は、様式美を好むハードロック、ヘビーメタルに吸収されていったと考えている。

だからかもしれないが、彼がカテゴロライズされるジャンルでは、悪評、不評の嵐だったが、ハードロック・ヘビーメタルのファンからは気に入られていた。
このためヘビメタのプロジェクトアルバムのゲストヴォーカルに招かれたり、日本のハードロックバンドVAWWAWのアルバムに召喚されたりしていた。






どこかで誰かが雑誌に書いていた。

「もう、いい加減、彼(ジョン・ウエットン)を認めてはどうかな?・・・だって、こんなメロディアスな曲を沢山書ける人なんていないんだし」


僕も願う。

稀代のメロディーメーカーが、もっと世の中で知られますように!


ジョン、今までありがとう。
僕は、あなたの音楽が無ければ、たぶん、さほどもロックには親しまなかったかもしれない。

ご冥福を!!!!





※※



最後にお勧め曲。

彼との出会いはこの曲がきっかけ。
「Starless」

耽美な曲は、やがてドラマチックな展開へと変わる。
メンバーの壮絶テクニックは必見。
主力メンバーはギターのロバート・フィリップ。
絶対に立って演奏をしない。

1974年の作品。
ベースとヴォーカルがジョン・ウエットンだ。

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