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先日の事。


担当する仕事を進める上で、幾つかの調整作業が必要となった。
その中の一つに「決済を取り付ける」があり、けれど急ぎの事情もあって通常の段取りでは事が運ばない状況にもあった。

僕は書類を手持ちして、必要とする「ハンコ」を直に獲得して回った。

いよいよ最後という時に、決裁者である役員の所在が解らず難儀した。
事によっては日本にいない可能性もあった。
そもそも、役員に直接決裁を取り付けるなどという行程は存在しない。
けれど、通常のフローを経過していては間に合わない状況だった。

「君は誰だ?」のやりとりから始まる可能性もあったので、とにかく早く面会しなければならないと焦っていた。



とはいえ、僕には役員スケジュールの閲覧権限はない。
出来ることは、あちこち電話をかけて所在を確認することぐらいだった。

「夕方、東京の事務所に顔を出すらしいよ」

この「らしい」の情報だけが頼りだった。
翌日に先延ばしすることもできない事情もあったが、なによりすんなり案件が通らない可能性もあった。

やきもきしながら夕方まで、しがない仕事を片付けて過ごした。
気が付くと、定時のチャイムが鳴った。
万事休す。

と、思った矢先にフロアーの奥の方を歩いている役員を見つけた。
僕は遠巻きに顔色を伺う。
ご機嫌なのかそうではないのか、判別が付かない。

しかたがない、行こう。

そう思って、折り込みチラシでもつかむように、書類の束を片手に役員ににじり寄る。
恐らく僕の顔が思い詰めていたのだろうと思う。
何事?という感じで役員はたじろいた。

「今、少しお時間よろしいでししょうか?」

僕はそう言って頭を下げ、そして自分の部署と名前を名乗った。

役員は少し怪訝な顔をし、何かを考え、そして笑顔になった。

「ああ、何?知ってるよ君。色々噂を聞いている。もっとも、裏の噂だけど」
そう言って笑った。

今度は僕がたじろいた。
裏の噂??
何それ??

僕が固まっているのを見て、役員は直接声をかけてきた事情を問いただした。
僕は我に返る。

「大変申し訳ありません。実は、、」

そう言って、直談判を必要とした事情と目的を説明した。
兼ねてより上がっていた案件で、そしてそれが急遽進行したのだという事情を汲み取ってもらう事はなんとかできた。

「熟慮する時間が無いな、、、」

役員はそう言った。
当然だ。

「関連部署の承認は全て取り付けてあります。必要であればこの場で確認を取って頂いても構いません」

僕がそういうと、

「なるほど。ちなみに、今印鑑を持っていない」

役員はそう言って笑いながら、書類にサインをしてくれた。

良し!!

そう心の中で叫び、僕は自分のフロアーに戻ると、管理部門の担当者に投げるようにして、書類を提出した。
管理部門の担当者からは、「きちんとした手続きで進めてもらわないと困るんですけど」と指摘を受けたが、そんな段取りでは状況突破はできないし、「大変申し訳ありません」と言いながら、謝る相手が顧客ではなく社内の人で良かったと胸をなでおろした。





どたばたした一日が終わって、帰路に就く。

「色々噂を聞いているよ。裏の噂だけど」

役員が言っていた事が気にかかった。
役員の耳の届くような噂としたら、その類は大概あまりよいものではないはずだ。
そもそも僕のような立ち位置の人間が役員レベルの記憶に残るのも解せない。

「裏の噂だけど」

表現からして良い噂では無い。

なんだろう???

帰りながらずっと考えて歩いた。

そして、ふと、もしかしたら、、、と思い当たる事があった。
そして僕も思わず笑った。
全てが解せた。

なるほど、そういう事か。

僕はニヤニヤしながら地下鉄に乗り込んだ。







僕に関する噂。


それは噂というよりも、比較的実しやかに認識されている事で、どちらかというとコソコソした感じで語られる事もない。
どこで、そうなったかは解らないが、僕は「ゲイ」だと語られている(爆笑)

いやこれ、本当に真事として認識されていて、女性社員など本当にそうだと信じ込んでいる。

職場のフロアには100人以上いて、その大半の名前を僕は知らないのだが、恐らくは大半の人が僕の事は知っているようだ。
今となっては遠く離れた本社でも語れているのだろう(笑)
役員が知っているという事は、つまりはそういう事か。

そんな「噂」の独り歩きは、正直ちょっと面白くて、僕は特に否定もせず、また直接聞かれると「どう思う?」と思わせぶりに答える事にしている。

この場ではっきり言っておくと僕は男性には興味は無い(笑)

けれど不思議な事で、これに関しては昔からよく指摘を受ける。
なんでだろう?

決してしゃべり方が女性的なわけでもない。
どっちかというと、ぶっきらぼうだし。




最近、古い写真を眺めていてちょっと面白いものを見つけた。
当時、職場の面々と旅行に行った時の写真。

同僚と二人で映ったものが、男同士なのに、なんとも表現しがたい雰囲気。

恋人に遠慮がちに寄り添うような仕草の僕(笑)
友達以上、恋人未満。

そんな感じ。

記念写真



これじゃあ、噂もやむを得ない(爆笑)



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No title

お久しぶりです。

「ゲイ」ですか、あまり嬉しくない噂ですね〜
自分で全力で否定してもかえって疑われそうだし…

写真、拝見しました。
格好がやけに懐かしいですね〜。
メタボンもこんな格好してた事を思い出します。

DCブランドで洒落気づいて金をかけてましたが、アレは何だったんだ?といった感じですね。

Re: No title

メタボン 様

どうも!
ハードゲイです(笑)

コメントありがとうございます。

これ、ガチで言われてまし(笑)

多分なんですけど、男性社員とは結構親しく接するのですが、女性社員とは、持ち前の人見知りもあって若干ツッケンドンになってしまうからかもしれません。

その差がちょっと極端なのかもしれません。
まあ、それだけではないのかもしれませんが、当人否定しない事にしてるので、噂が独り歩きしています。
ちょっと面白い(笑)

写真。
結構古いです。

僕の場合、この手の変なデザインを好んで着てました。
冴えない自分なりのお洒落だったのかと。
今見ると恥ずかしいですね(笑)

写真のポーズがおネエぽくて、自分でウケて、なので載せてみました。
これに関しては、笑って貰えたらうれしいな、と思います(笑

No title

ゲイって・・・。

思わず吹き出しちゃいました(笑)
写真も古さを感じますね・・・。
何よりポースが・・・。(汗)

稟議って大変ですよね。
基本は順次ですが時と場合によっては、人海戦術も必要ですよ。
自分もやることあります。

でも、管理部の意見もわかります。
なんせ自分がその立場で種類よっては、私の承認が必要になるので・・・。(汗)

こんにちは~、tomパパです。

ハードゲイは置いといて・・・ (^_^;)

私も前の会社では 社内営業を良くやりました。
(倒産しましたので前の会社は辞めてしまいました)
300人程度の中小企業でしたが、
書類を回したりした時など、
ちゃんと各部署の部長クラスのハンコも押されているのに
「そんな事は知らない」
っと平気で言う会社だったのです。

ある時に、
「そうは言うモノの、部長、ハンコが押してあるじゃないですか?」
っと言ってみた所
「書類だけ回って来てたって説明がないじゃん。
 だから、ハンコだけ押して回したまでだよ、だから、内容は知らんよ」
っというのです。

300人程度の中小企業でしたが
もともと町工場から始まった会社でしたので
そういった書類やメールなど 
ガンとして聞き入れてもらえない所もありました。

その為、
社内に書類を回し内容を分かってもらう時は、
その部長の所へ行って 内容を説明し 納得してもらってから
書類を回す様になったのです。

本当、おかしいと思いませんか?
中小企業ってそういう事が 普通にあるんですよ。
何の為の書類なのか よく分かりません (^_^;)
同期の奴とよく「社内営業だ」っと言っておりました。

まぁそれをやり出してから、
部長連中と仲良く(?)なりましたがね・・・

ブログを読ませて頂いている中で
フトッ思った事でした。(*^_^*)

Re: No title

ヒロポン様

こんにちは!
ハードゲイです!

ん?
このキャッチ悪くないぞ(笑)

稟議て、面倒(笑)

好きな人はいないと思いますが、審査部門の方はもっと大変なんでしょうね。

裏話としては、本件の申請者は僕ではなく(笑)
当人は慌ててなくて、でも月内の業績に影響があるしで、ほっとけないぞと思い、書類を預かって代わりに調整作業をやりました。
久しぶりに書類持って駆けずり回りました(笑)

まあ、仕事してると色々ありますよね。
変な落ちが付いたので、ネタとしました(笑)

Re: 噂


tomパパ 様

コメントありがとう御座います。

社内のコミュニケーションは大事ですよね。
良い事もありますが、上手くいかないこともあります。
社内営業は大事だとおもいます。
仕事を円滑に進めるための手段の一つですしね。

あまり得意ではないですが(笑)

僕の務める会社でも、書類を通す為の会議があったりして、なかなか紙だけではまかり通りません(笑)
とは言え、数年経ってからほじくり返すことがあるので、結局書類は必要だったり。

完成度の低い稟議書類が監査でほじくり返されたらドキドキしますもん(笑)

なので、きちんと手順を経ることは大事なんだなぁとおもいます。
面倒ですけど、、、(笑)
いらっしゃいませ
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