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ただただ、ひたすらに豆を拾う




「自分からミスるな!集中しろ!」

僕は大声で長男に声をかける。

その日、体育館は二つの高校のバトミントン練習が行われていた。

その中の一面をレンタルし長男とバトミントンの自主練習を行っていた。

そんな環境の事情もあり、コートを使えるのは一時間のみだった。

僕の大声に、時折高校生達が振り返る。
僕は気にもせず、マンツーマンで長男と練習を続けた。




僕はバトミントンの経験がないため、何も教えてあげられないとずっと思っていた。

そんな中、今年に入ってからの試合を何度か観戦したが、中学生となった長男は飛躍的にバトミントンが上手になっている事が解った。

けれど、なかなか試合で良い結果を出せずにいた。
そんな姿を見るにつけ、あることを思い出した。

学生時代にやっていたテニス。
一つ気がついたことがあって、それは、試合に勝つ選手は必ずしもテニスが上手とは限らないということ。

手前味噌だが、僕だってテニスが上手なわけではなかったが、不思議と試合で負けることはほとんどなかった。

僕にも教えてあげられる事があるかもしれない。

その事にようやく気がついた。

試合に勝つ為の必要要素は数あるが、一番の入り口は「集中力」だと思っている。

集中力が頂点に達していると、ミスが減り、ゲームメイクも臨機応変にイメージできる。

長男は集中力が足りてない。
試合を見た奥さんも言っていた。

僕がやっていたテニスとバトミントンは種類はちがえど、野球と水泳程かけ離れてはいない。コートがあり、ネットがあり、インアウトが存在し、ラケットを使い、玉(シャトル)を一発勝負で打ち合う点では共通だ。


その観点からすれば、集中力を付ける基礎トレーニングは共通するかもしれないと思った。

併せて幸いなのは、バトミントンは長男の方が上手だが、ラケット捌きに関しては、まだ、たぶん、きっと、負けない自信もあった(笑)


「取れる!諦めるな!」
「ネットにかけるな!」

僕は体育館に響きわたるほどの大声をだす。

「ナイス!よく拾った!」

誉める時も大声で誉める。

「いいぞ、いいぞ、最高だぞ!」

怪しいカメラマンのようにかけ声を続け、僕はシャトルを打ち続ける。

長男は、ひたすらに浴びせかけられる僕の大声に、余計な事を考える暇がないはずだ。

練習メニューも、出来る事の一つをひたすら繰り返すやり方をとる。
複合的な動きを行わないシンプルなメニューに徹して行う。

けれど、出来ることのはずなのに不思議とミスをする。
つまりは集中力が途絶えるからだ。

シンプルな同じ動作を続けるのは、実は集中力が必要だ。
そしてその集中力は、繰り返しの動作ほどあっけなく途切れる。

例えば、テーブルにばらまかれた豆を、お箸で一つづつ拾い上げては、お茶碗に入れていく作業をひたすら続けるとする。

この単純作業において、集中力を維持し続けるのはなかなか難しい。

集中力が途切れると、出来ることでもミスをする。
豆を拾い損ねる。

「慎重に箸をつかえ!」
「豆の向きをよくみろ!」

途切れる事なく声がかかると、気を抜く暇が無くなる。
集中力が持続すると、単純作業であっても創意工夫がなされ初め、無駄な動作が削られていく。

そうだ、拾う豆のそばに茶碗の方をあらかじめ近づけよう。

そんな感じで。

単純な繰り返し練習には、集中力を維持する効果の他にも幾つかの効果がある。

一番はラケット捌きが正解になり、効率が上がりミスがなくなる。
さらには、シンプルな返球処理でありながら、相手にとっては難易の高い返球をするテクニックが知らずに身に付く。

このシンプルで固定的な動作を、何種類も練習する。

本当の目的は、これらの分解して練習した動作を繋ぎ合わせる事で、ゲームに勝つための基本動作で「ミスをしない」と「際どい処理能力」が会得出来たことになる。

平行して会得したいのはフィジカル面だ。
持久力が伴わなければ意味がない。

「ちょっと休憩しよう」

僕が言う。

「いや、いらない。つづけようよ」

長男が答えた。

長男はこの単純な繰り返し練習で少し手応えを感じたのかもしれない。

とは言え、申し訳ない。
実は僕がヘロヘロなのだ。

長男の許可を取って、少しだけ水分補給休憩を貰い、直ぐに練習を再開した。

一時間はアッと言う間に過ぎ、僕も長男も汗みどろ。
まあ、少しでも収穫があったなら嬉しい。

また、やろうな。





追記

長男、ガットが切れた。

すると、急いで受け付けに駆け込み、何やら交渉し始めた。

20181105231239bcf.jpg



「ガットが切れたら、直ぐにガットを全部切るんだ」

長男は受け付けでハサミを借りてチヨキチヨキ始めた。
ガットのテンションの偏りによるラケットの歪みを抑制するそうな。

20181105231146953.jpg



知らなかった(笑)



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No title

こんにちは~♪

男同士は拳で会話!って元ネタなんだっけ(笑)
たとえ行き帰りの車中で言葉を交わさなくても
しっかりコミュニケーションできてますよ

旨いモノ一緒に食べる、とか何でも良いと思います
「通じ合ってる」その時間が大事なのかな、と

ウチの小学4年長男も、お母さんとは話しても
お父さんとの対話は、かなり減りました
そのうち伝言ゲームみたいになるのかも

一緒にゲームで遊んであげられたら良いけど、
夜寝る前、一緒にストレッチしている間だけが
「拳で会話」の時間です

Re: No title

aonekopapa 様

コメントありがとうございます。

長男、練習誘ったら、メチメチ嫌がりまして(笑)

なので無理やり連れて行きました(爆笑)

ただ、始めてみると変なスイッチが入ったようで、ひたすら練習に没頭。

先日、バトミントンの公式戦があったのですが、観覧エリアから長男に大声で指示を飛ばしたところ、この日の練習を思い出したのか、再び変なスイッチが入り別人のように試合に挑んでました(笑)


スイッチが入っていないときは、全くやる気のないダメ人間丸出しなのですが。

そんな闘争心むき出しの長男を見たことがない奥さんにこの話をしたところ、物凄く不思議がってました。

やっぱり、男同士て事ですかね?

あ、僕もそうか、、、

スポーツの時は闘争心むき出しですもん(笑)

大声出すとスイッチが入ってアドレナリンが出るに任せてそうなります。

やっぱり、男同士のなせる業ですね(笑)

いらっしゃいませ
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