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ドライブは決して、非生産的行為ではない





「ドライブにでもいこうよ」

ゴールデンウイーク。
その日はとても天気が良く、「もったいないお化け」が出たりしないように、どこかに出かけたいなと考えた。

そして僕は奥さんにラインを送った。


「いまから?」

返事の出だしはネガティブだったが、暫くすらと「別にいいけど」と返事が返ってきた。

「さ、支度して。これからドライブに行くよ」

僕は布団の上でゴロゴロしている兄弟にそう言った。

時間にすると、朝ご飯には遅すぎるけど、昼ご飯には早すぎるタイミングで、つまりはまだ十分に出掛ける余裕のある頃合いだった。

「え~、、、」

次男があからさまに嫌そうな反応を見せたが、

「たまには父ちゃんと母ちゃんにサービスしてよ。父ちゃんは母ちゃんとドライブに行きたいんだよ」

そう言うと、渋々身支度を始めた。





「どこに行くの?」

奥さんが尋ねた。

「埼玉県。秩父に行こうと思って。ほら、テレビで時々紹介されている三峰神社に行ってみたいなと」

僕が答えた。

関東だと、時々紹介されている有名な神社で、とは言え実は特別な興味がある訳でも無かったが、口実としては悪くはないなと言う下心から目的地に選んだ。

そして僕らは、久しぶりに家族四人でドライブに出かけた。





目的地の三峰神社は、思いの外遠かった。

結構な距離を車で走ったけれど、なかなかたどり着かなかった。

「あれ?参道の入り口じゃない?」


道路脇に大きな鳥居が現れ、傍らは駐車場になっていた。
僕は駐車場に車を入れ、傍に設置されていた大きな地図を眺めた。

「なんか、だいぶ歩くみたいだよ」

僕は地図を眺めながら奥さんに伝えた。

「とりあえず行ってみようよ」

僕らは参道入り口とおぼしき通りを歩き始めた。
程なく、古く大きなお土産屋さんにたどり着く。

「よってきなよ」

元気でチャキチャキした感じのお婆さんが出迎えてくれた。

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そこは、かつて民宿を営んでいたようで、今ではお土産屋さんとして続けられていた。
それはとても立派な建物で、そして歴史があることが読み取れた。


「築100年以上だよ」

お婆さんは難しい顔をしながら、そう説明をしてくれた。

「上がっていいよ。写真撮るなら座敷の奥から窓開けて撮んな」

お婆さんの顔はさらに難しい表情になった。

歓迎されているのかそうではないのか、全く解らなかった。

「遠慮はいらないよ」

お婆さんは僕らを促す。

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先陣を切って奥さんが座敷に上がり込む。

「すごーい、立派ですね~」

奥さんは素直に感想を伝えた。
そもそも奥さんはお世辞を言わない。
純粋に思ったことを口にしたのだ。

ただ、それは伝わったらしく、お婆さんの表情が和らぐ。

「おじゃましま~す」

僕も上がり込んで座敷の奥に向かった。
頼んだわけではなかったが、お婆さんは一番奥の窓を開けて、僕らにそこからの景色を見せてくれた。

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「うわ!」

僕は思わず声を出した。

高い、、、、。

でも、確かに景色は格別だった。

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お土産屋やさんの傍らにある川は、四季折々鮮やかに彩られるのが想像できた。
そしてこの日は新緑がまぶしかった。


僕も奥さんも長男もそれぞれのツールで写真をいっぱい撮った。

窓から見える朱色の橋も、情緒溢れる景観を演出している。

これたけでも、ここにきた価値があるように思えた。

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「ありがとうございました。じゃあ、行ってきますね」

僕らはお婆さんにお礼を言い、橋を渡り参道を進む。

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日差しはきつかったが、空気が冷たく神秘的な感じの参道を僕らは歩いた。

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いつだったか、どこか記憶にある風景のようで、僕は落ち着いた気持ちになる。

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何のアトラクションもありはしないが、こういう散歩も悪くはない。

僕らは四人でノンビリと歩き続ける。

テクテク、テクテク。

やがて、ここからが本番だよと言わんばかりの場所にたどり着いた。

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「よし、頑張ろう!」

僕が言うと、次男が後退りを始めた。

「父ちゃん、オレやだ」

次男が先には行かないと言いだした。

「だって、ほら」

次男が指さす。

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ハイキングコースとしても少々険しい参道脇に、物騒な看板があった。

「熊、でるんだよ。行きたくない」

及び腰の次男は、引き返すと聞かなかった。

「戻ろうか?」

奥さんは笑いながら言う。

まあ、嫌がる次男を無理やり引きずっても、御利益が得られることはまずないだろう。

「解った、戻ろう」


僕らは来る道をゆっくりと戻った。

景色は相変わらず穏やかで清々しい。

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やがてお土産屋やさんにたどり着く。

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この景色が見れただけでも収穫か。


そして、僕らは再び車に乗り込み先を進んだ。
三峰神社到達はまだあきらめてはいなかった。


僕ら家族の長い1日の始まりだ。

冒険は続く。






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ドライブは決して、非生産的行為ではない

こんにちは~

ドライブ、いいですよね。
旅先に行けば いつもの生活とは 別世界があり
ワクワク感 解放感があり 心を洗ってくれます。
私も ドライブ大好き、!
家族の為に運転しているだけでも嬉しく感じて来ます (*^_^*)


三峰神社の参道!
とても良い感じの所ですね。

こちらでも似た様な場所があり
何年か前に 行きました。

3枚目の写真の様な場所から
トンビにエサをやる事が出来、
トンビ同士が空中で ぶつかったのを覚えています。

お写真からも 空気が澄んでいるのが
よく分かる感じがします。
(kakeruパパさんの お写真を撮る腕が 高いのでしょう (*^_^*) )
私もこの様な場所が大好きです。


Re: ドライブは決して、非生産的行為ではない

tomパパ 様

レスが遅くなり申し訳ありません。
コメントありがとございます。


ドライブは楽しいですよね。
目的のはっきりしていない場合など、子ども達は乗り気ではなかったりしますが、奥さんは割と好きで、音楽など聴くためにドライブに出掛けるなんてことも、よくありました。

この日は暑くて子ども達は帰ろう帰ろうと駄々をこねてましたが、「じゃあ、帰ろう」と奥さんが言い出すこともなく、最後まで付き合ってくれました。

神社仏閣の類は厳かで敷居が高い感じがしますが、案外フランクで、くるもの拒まず的だったり。
ノンビリと気持ちを解放するのにうってつけだったりします。

今回訪れた三峰神社は、地元界隈ではとても有名な神社で格式が高い印象でしたが、訪れてみるととても庶民的で親近感がありました。

三峰神社到着の記事、次回アップしますね。
いらっしゃいませ
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子どもたちとのお出かけ記録。

これからの方々の参考になれば幸いです。

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