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それは、ちょっとした格闘の日々の始まり





ハムスターのアルジヤーノン。
通称アル。

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暫く様子を見ることにしていたアルジヤーノンの下痢。


ところが、幾日が過ぎても一向に良くなる事はないままだった。

知識の乏しい僕は、インターネットでハムスターの病気を調べた。
そしてドキッとする。


どの記事を読んでも、判で押したように「直ぐに病院に行け」と書かれていた。

端的に言うと「致命的な症状」で、猶予は無いようなことが書かれていた。

僕は唖然とする。

下痢になる原因は幾つかあったが、何れにしてもハムスターは体が小さいため病気の進行が早く、脱水症状を起こすとたちまち死んでしまうようだった。

「父ちゃん、アル元気にしてる?」

次男に聞かれた際、「お亡くなりになりました」とは、とても言えたもんじゃない。
生き物係としては万策を施す必要があった。


急いで病院に行かなきゃ!

と思ったものの、月中で一番多忙な時期であり、平日仕事を休めるみこみがなかったし、何よりハムスターを看てくれる病院など心当たりもなかった。

調べてみれば、やはりそこが一つの難関で、ハムスターを看てもらえる病院探しにてこずった。

何とかめぼしい個人病院を見つけ、いざ参らんといきたいのだが、仕事を休めず。

ラッキーだったのが、探し当てた動物病院は土曜診療をしていた。

よし、次の土曜に行こう!
だからアル、何とか土曜までもってくれ。

そう思った矢先だった。

「言うの忘れてたけど、今度の土曜、チビ(次男)の運動会だからね」

奥さんから入ったラインを見て目が点になった。

南無三。

何か良い方法はないか?
と、病院情報を見てみると、なんと午後診療は19時までやっていることに気がついた。

ツイてる。
これで目処がたった。

僕は次男の運動会が終わったら、真っ先に動物病院に行くことにした。








運動会は滞りなく終わり、僕は自宅に急いで戻るとアルジヤーノンを虫かごに入れ家を出た。

車なり自転車なりで搬送すると、得体の知れない虫かご空間に加えて振動にストレスを感じ、具合が悪化するのではないかと勝手に想像した。

なので、遠くではあるが歩いて病院に向かうことにしたのだが、これが間違いの始まりだった。

持ち前の方向音痴と思い込みの激しさで、僕が向かった先は目的の病院とは真逆な上、たどり着いた先はペットのホテルをやっている場所だった。

どう勘違いしたら、こういう間違い方をするんだ?

そう自分を責めたが、「また明日」とは出来ないため、再び病院を目指すことにした。

同じ轍を踏むことは出来ない。
今度はGoogleマップに道案内をしてもらいながら進んだ。

ところが、頼りにしたGoogleマップが不穏な事を言い出した。

「到着の時刻では目的地の営業が終わっている可能性があります」

は?

僕は足を止めた。

到着予測時間は19時ジャストだった。

考えている猶予は無い。
急いで歩けば、もしくは走れば間に合う可能性がある。
そう考え僕は足早に歩いた。

けれど、一向に到着予測時間が早くなるわけでなく、むしろ信号待ちの度に遅くなっていった。

これだと間に合わない。

僕は考えた。
一度自宅に戻ろう。
そして自転車で行こう。

一か八かの手段をとることにした。
急いで自宅に戻ったとして、時刻は恐らく18時40分くらいだろう。

それから自転車を飛ばしてもギリギリ5分前到着がよいところだった。

けれどこのまま歩いても間に合わないと判断した。

もはや、アルジヤーノンを静かに搬送するのは二の次となった。

ガタガタ揺れる虫かごの中で、ドタバタとアルジヤーノンが揺られ、ジージー鳴いているのが聞こえた。

けれど、僕は構わず病院をめざした。






何とか病院には無事たどり着くことができたが、結局到着した時間は19時を過ぎていた。

ダメ元と考えながら、恐る恐る病院の扉を押すと呆気なく開き、中に入ることができた。

受付には誰も居なかったが、診察室からなにやら会話が聞こえてきた。

仕方がないので、そのまま暫く受付で待つことにした。

暫くしてからアシスタントと思しき女性が受付に現れ、僕を見てビックリしたような仕草を見せた。

「あのー、まだ大丈夫ですか?」

僕は恐る恐るたずねた。

「えーっと、患者さんの種類は何ですか?」

アシスタントの女性は取りあえずは聞こうという感じでそう言った。

「ハムスターなんですけど、、、」

僕が申し訳ない感じで答えると、「確認してきます」と言って診察室に戻って行った。

診察室のほうから、力ない犬の鳴き声が漏れ聞こえてきた。

ハムスターと言ったら笑われるかなと思ったが、決してそんなことはなかった。





「今の処置がだいぶかかりますけど待てますか?」

女性は受付に戻るなりそう言った。

「待ちます」

僕は即座に答えた。
選択肢は無い。
むしろ営業時間を過ぎてまで診察してもらえるのはありがたかった。

宣言通り僕はかなりの時間を待つ事になった。
待っている間、診察を受けていると思しき飼い主と先生のやり取りが時々聞こえた。
時間がかかるのものやむなしな感じの深刻な会話だった。

そして、その深刻なやり取りが終わってアルジヤーノンの順番がきたのは、20時をそこそこ過ぎた時間だった。





動物病院など初めてで、さらにはハムスターときたひには、きちんと看て貰えないのではと思ったりもしたが、大人しい風貌の先生は、真剣そのもので診察を進めた。

ハムスターの体を一通り診察したあと、移動用に使った虫かごをゴソゴソと先生は漁り始めた。

真剣に何かをさがしている。

「ああ、これイケルかな、、、」

何かを発見したようで、それを慎重に顕微鏡のスライドガラスにのせた。

「ウンチですよ」

先生は静かに笑ってそう言った。

そして顕微鏡にセットした。
カバーガラスはセットしないのかな?などとのんきな事を僕は思ったが、先生は真剣そのもので、大袈裟に言えば延々に顕微鏡を覗き続けた。

だいぶ時間がすぎた頃、先生はぼそりと言った。

「虫、、かな、、、ちょっと根気が要りますよ、治るのに」

インターネットで色々調べて、もしかしたらそうかもと思っていたので、やっぱりかぁ、、と肩を落とした。
治り辛いのも書かれていた。


「薬出します。調合するのでハムちゃんと待合室でお待ちください」

先生は笑顔でそう言った。

時刻はもうすぐ21時になろうとしていた。





ハムスターの既成薬など恐らくはないので、先生お手製の飲み薬を作ってくれたようで、投薬の仕方を実際に先生が行いなが説明してくれた。

先生は手慣れているのか、嫌がるハムスターにスポイトを使って難なく薬を飲ます。
同じ様には出来ないなと思いながら、けれど「ありがとうございます」と頭を下げてお礼を言った。

こんな言い方は何だが、たかだかハムスターごときを診察するのに、営業時間をとっくに過ぎた上、かなりの時間をかけて診察するだけでなく、きちんと薬を調合までしてくれたのには正直ビックリした。

良い病院を知ることができてありがたかった。

帰り際、そう言えば薬は1日何回あげるんだっけ?と思い、受付越しに診察室に向かって「薬、1日に何回でしたっけ?」と大きな声で尋ねた。

「二回です」

アシスタントの女性の声と先生の声が同時に帰ってきた。

僕は笑いながら「ありがとうございました!」と行って病院を後にした。

本当によい病院に出会えて良かったと思った。


続く(笑)










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*頂いた薬に一日二回と書いてあった(笑)

「お名前は?」と聞かれた際、「アルです」と言おうとして「ハム」ですと言っていたようだ。

かなり慌てていた事が伺える、、、、(笑)


餌を食べるすがたは、やはり可愛らしい、、、
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画像貼り間違えたので貼り直しした(笑)



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こんばんは~♪

臨場感あふれる文章をドキドキしながら読んでます

読みながら次男ヨヨが2歳の時に、ビー玉を飲み込んで救急病院に行った時を思い出したり(笑)、実家にいた頃に、飼ってた仔猫が吐き気が止まらず病院に駆け込んだ事とか、臨場感につられて頭の中が忙しくなってしまいました(笑)


Re: タイトルなし

aoneko 様

コメントありがとうございます。

お子さんがビー玉飲んだの大変でしたね。
そっちの方が一大事です。

動物病院初めてでして、緊張しました。

けれど、状況が状況だったので躊躇している時間も無く。

お値段とか全然知識が無かったのですけど、案外お安くて助かりました。

一回の診療が3000円でした。

1万円くらいかかるのかもなんて思ってましたので(笑)

アルジヤーノンはすっかり元気になりまして、元気な姿をアップしますね。

あと、ハムスターネタでは、さらに新ネタがあるんですけど(笑)

楽しみにしていてください。

いらっしゃいませ
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子どもたちとのお出かけ記録。

これからの方々の参考になれば幸いです。

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