FC2ブログ

そして、ちょっとした格闘の日々の終焉





ハムスターの下痢を治すため、一日二回の投薬の日々が始まった。

ただでさえ臆病な生物であるハムスター。
少しずつコミュニケーションをとり、徐々に飼い主に慣れて貰うようなのだが、僕とアルジヤーノンはそんな段取りをすっ飛ばしてコミュニケーションをとる必要にせまられた。

例えるなら、好意を持った異性と少しずつ距離感を縮めながら、いつしかかけがえのない者同士となるのに対し、いきなり押し倒して羽交い締めにするようなもので、結果、一生分かり合えないことになるような気がした。

とは言え、選択肢は無い。

朝と夜、僕はケージの中を逃げ惑うアルジヤーノンを鷲掴みにして体をひっくり返し、首を押さえてスポイトから口に投薬を続けた。

幾度となくアルジヤーノンは薬を口からこぼし、やがてはスポイトをちかづけるとムギュッと口をつぐんでスポイトの先を口に入れさせないよう抵抗するようになった。

僕は、僅かにアルジヤーノンの口が開くのを待っては、辛抱強く投薬を続けた。

もはや、小さな女の子のアルジヤーノンは、僕を見るだけで逃げまどうようになっていった。



一週間が過ぎ、僕は再び動物病院を訪れた。

「痩せちゃいましたね」

アルジヤーノンの体重を計った時、先生がそう言った。

確かに僕も感じていた。

20190722190647f63.jpg

何だかやつれたようにも見えるし、目の下にもクマができている様に見えた。

「投薬、頑張りましょう。あと、ケージは毎日掃除してください」

先生にいわれて、ケージを毎日掃除することを始めた。

けれど、投薬のたびに嫌がるアルジヤーノンを見ていると、投薬そのものの行為がストレスを過剰に与え、それがコンディシンを悪化させているようにも思えてきた。

インターネットで調べてみると、投薬において同様に感じている飼い主も散見され、中には投薬そのものを止めてしまった人も何人かみられた。

僕も可哀想で止めてしまおうと何度か思ったが、希望が投薬しかないとしたら、続けるしかないと判断した。

もうこの先アルジヤーノンが懐いてくれなくても、生き長らえるのなら頑張るしかないなと考えた。

やがて、少しではあるが、良い傾向が現れた始めた。

ウ○チの形状は無いものの、それっぽい痕跡がみられるようになり始めた。

その分ケージの汚れが酷くなっているように見えたが、明らかに前向きな変化点に思えた。

掃除の大変さは益したが、悪くは無い。
そう思うことにした。

けれど弱っているようにも見えたため、万が一生い先が短いのならと、大好物のひまわりの種をたくさん餌箱にいれておくようにした。

好きな物を好きなだけ食べればよいよ。
そう考えた。

そして、二週間が過ぎた。




「父ちゃん、アル太ってない?」

「うん、、、そうかも」

ひたすら投薬を続けたが、日に日にウ○チが形を成すようになってきていた。





「ハムちゃん、太りました?(笑)」

201907221900458ab.jpg


三度目の通院の際、体重を計って先生が言った。

「ひまわりの種、たくさんあげてないですか(笑)?」

先生はお見通しだった。

「まあ、食欲があるんなら、それでもよいですよ。食べないと弱っちゃうから」


「取りあえず、ウ○チ調べますね」

そう言って、その日も先生は熱心に顕微鏡を覗いた。

2019072219023207b.jpg


「どうやら、虫はみられないですね。もう、お薬止めてみます?」

先生はニコリとして言った。

「あ、念の為、あと一週間分下さい」

僕はそう言って薬を貰うことにした。でも、薬はもういいかなとも思っていた。


どうやら、僕とアルジヤーノンの格闘の日々はよい形で終焉を迎えられそうだった。

薬はこれで止めにしよう。
それと、ひまわりの種を控えないと。

ね、アルジヤーノン。

20190722190352d09.jpg



おデブさんになっちゃったからさ、、、(笑)

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

そして、ちょっとした格闘の日々の終焉

こんにちは~

ナカナカ コメント入れられなくてすいません。

アルジヤーノン!
元気が出て来た様で とても良かったです。

ブログアップから 1週間が経ちましたが
段々と太って来ていますか?
今度のブログアップ、楽しみにしています (*^_^*)

No title

こんにちは~♪

アルちゃん元気に回復して何よりです!
多少太っても元気が一番(笑)

土曜日にショッピングセンターの
ペットショップでハムスター見てきました

昼間なのでほとんどが寝ておりましたが
仕草が可愛いですね

あ、ヨヨ坊のビー玉は二日後に無事
「自然分娩」で出てきました(笑)

Re: そして、ちょっとした格闘の日々の終焉

tomパパ 様

いつもコメントありがとうございます。

アルジヤーノンは症状が沈静化して、ほっとしてます。
とても小さな生き物ですが、その命の重みを感じた出来事でした。

観賞用として可愛いな、と言うよりも愛情が芽生えてきてます。

短い一生の動物なので、大切にしてあげたいなと。

不思議なものですね。

Re: No title

aonekopapa 様

コメントありがとうございます。

僕も、ペットショップに顔を出すと、何となくハムスターを覗いてしまいます。

可愛いもんだなぁ、、と改めて思ったり。

そして、色々な種類がいるのだな、と。

調べてみると、ゴールデンハムスターというのは賢いようで人気とのこと。

次男が飼っているのはジャンガリアンという種類なのですが、個体差があり、個性がばらけているようで、飼うと楽しいそうです。

アルジヤーノンはとっても懐っこい性格のようで、次男は大喜びして遊んでもらってます(笑)

近々、ハムスターネタの新ネタが飛び出しますので、ご期待下さい。
いらっしゃいませ
プロフィール

kakeru666

Author:kakeru666
-
子どもたちとのお出かけ記録。

これからの方々の参考になれば幸いです。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR